膝の屈伸は、歩行や走行などの足で行われる運動の全てに関わっています。
つまり膝の屈伸が出来なくなると足を使う行動は出来なくなってしまうのです。
膝の屈伸に関わっている半月板を損なう半月板損傷は、足が絡んでくるスポーツ全般に大きな影響を与えてしまうスポーツ疾患なのです。
ここでは半月板損傷はどのような原因でおこり、どのような影響を及ぼすのかを表記していきます。
・半月板とは
半月板は、「膝の皿」とも呼ばれるように円形の軟骨です。
内側半月板と外側半月板の二枚一対が膝の左右にあり、計四枚の半月板が備わっています。
半月板の役目は、膝の屈伸の際に大腿骨と脛骨の動きを滑らかにし、着地の際などに発生した衝撃を吸収するなどの足を使う動作を潤滑に行なう為のものです。
半月板は軟骨である為、自然再生が見込めないという欠点があるものの、有意義に働く人体器官であると言えます。
・半月板損傷の原因
半月板損傷の大きな原因は、膝の捻りにあります。
特に内側半月板損傷が多い。
膝は、縦方向への屈伸を前提とした構造を持っていますが、横方向への捻りはあまり考慮されていないと言えます。
そのため、着地した際に膝を捻った状態にしていることなどで半月板に損傷が発生してしまうのです。
また、スポーツ障害としては柔道などの格闘技で膝への関節技を受けることが原因となる場合があります。
・半月板損傷の発生機序
1、外傷型(急性) 交通事故。スポーツ外傷など。
(慢性) 靭帯損傷から続発する。
2、変形型 膝の変形。加齢的変形。
3、形態異常 円板状半月
・半月板損傷の症状
半月板損傷は、痛みを感じにくいと言う性質があります。
そのため、発見の目安となるのは歩行時などの膝を使ったときに感じられる違和感となります。
半月板損傷の症状としては、膝関節への半月板の嵌入による激痛や歩行困難があります。
症状が重度になると、膝を中心に関節炎や水腫や血腫が発生するようになります。
場合によっては筋力の低下や変形性膝関節症の原因になります。
・半月板損傷の問題点
半月板損傷を起こすと、膝の働きが充分でなくなるためスポーツ全般に支障をきたします。
特に、バスケットボールやバレーボールなどの膝を酷使する動作の多いスポーツは、発症の原因になると同時に症状を悪化させる危険性が高いと言えます。
これらのスポーツは、膝関節への嵌入を助長する恐れがあるため治療中は行うべきではないでしょう。
・半月板損傷の治療
半月板損傷の治療では、保存療法を行なうケースが多くなってきています。
保存療法ではテーピングや専用の装具で固定して、数ヶ月掛けて自然治癒を促すと言う方法が主流となっています。
関節炎や腫れが見られるほど重症の場合は、外科手術での治療に踏み切ります。
最近では半月板への内視鏡手術が行なわれるようになってきたため、患者の負担は小さくなっていると言えます。
また、関節部の軟骨の主成分となっているヒアルロン酸を直接注射する治療法もあります。
しいづか整骨院では、固定具などで4~6週間固定をし最初はアイシング、超音波治療などを使いその後、温熱療法、電気治療、手技などを併用し出来るだけ早く現場復帰できるように施術を行なっていきます。
筋力の低下及び柔軟性の低下がみられるので最終的にはセルフストレッチやトレーニングの指導も最後までしっかりと行ないます。